この動画に登場するAさんは、堺市で自民党公認候補として府議選に立候補し、僅差で落選した経験から、選挙の「機械とシステム」に大きな疑問を抱くようになった人です。 彼女は、堺市の開票現場と選管の内部資料から、次の3点を問題視しています。
1つ目は、開票所で使われた計数機です。府議選の票を数えていたムサシ製計数機4台が、同じ時間帯にすべて「不具合」とされて一斉交換されたのに、同じ会場の市議選の計数機は1台も交換されていなかったことが、後からの開示資料で分かりました。 交換前は自分の票が順調に出ていたのに、交換後は相手候補の票ばかりが出るようになった、と立会人が証言しているとも語っています。
2つ目は、投開票システムへの「遠隔操作」です。開票中に速報サイトが止まった時間帯、システム会社の担当者が遠隔でシステムにログインしていた記録が、堺市のサーバーログから確認されたといいます。 しかし「その間に何を操作したのか」は一切説明されず、Aさんが開示を求めても、時間帯以外は出されなかったとしています。
3つ目は、有権者の個人情報と期日前投票システムの流出です。堺市選管の職員が、約68万人分の有権者データと選挙関連システムの情報を無断で持ち出し、外部サーバーに置いていた事件があり、復元データには障害者や施設入所者、投票箱の鍵管理者など、非常にセンシティブな情報まで含まれていたと説明しています。 その職員が自作した期日前投票システムが、外郭団体経由で安値落札され、今も堺市で使われているとAさんは見ています。
Aさんは、「不正があったと断定してほしい」というより、「不正が可能な構造を検証し、改めるべきだ」と訴えています。 計数機の一斉交換、遠隔操作ログ、個人情報とシステムの流出があっても、裁判所も行政も票の数え直しやシステムの徹底調査をしないこと自体が、選挙への信頼を壊していると強調しています。
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IWJ(Independent Web Journal)は、岩上安身氏が主宰する独立系のネット報道メディアで、記者会見やインタビューを長時間、ノーカットで残すことを重視してきました。 大手メディアに比べると規模は小さく、権力批判の色合いが強い分、評価は分かれますが、「一次証言をそのまま記録する」という点では、市民が判断材料を得るための有用な情報源といえます。 このAさんのインタビューも、その一つの具体例です。
記事一覧
このタグが付いた出来事や資料を、1件ずつ短く整理して記録していきます。
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大阪の「不正選挙」疑惑を追及するAさんの証言(IWJインタビューより)出典:IWJ: 【ダイジェスト版】大阪における「不正選挙」疑惑追及者Aさんインタビューダイジェスト版(聞き手:IWJ記者) (元記事・資料を見る)
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堺市美原区「共産党ゼロ票」事件2019年参院選比例代表で、大阪府堺市美原区において日本共産党・山下芳生候補の得票が「0票」と公表されました。
ところが山下候補に投票したと証言する有権者が複数おり、「自分の票が計上されていない」という疑問から、市選管への申し入れと裁判にまで発展しました。
当時の美原区の人口は約3万7千人、有権者数は約3万1千人で、投票者数は約1万7千人、投票率は55%台でした。
直近の衆院小選挙区選挙では、美原区で日本共産党候補が概ね1,800票前後を得ており、日頃から一定の支持基盤がある地域です。
選挙データを詳細に分析した研究では、2019年参院比例で本来山下芳生候補に入るべき票が、同じ「山下」姓の別候補に誤って計上された可能性が高いとされています。
その規模は最大でおよそ数十票(約49票)と推計されており、「0か1か」の世界ではなく、現実には二桁規模の票があったはずの中での「ゼロ」という、非常に重い意味をもつ数字だったといえます。
有権者11人が堺市を訴えた裁判では、一審・二審とも市側の責任は認められず、投票用紙の封印を解いての再点検も行われないまま、司法手続きは終結しました。
同姓候補がいる比例代表での集計の難しさ、自治体のチェック体制の甘さ、そして疑義が出ても封印を開けて検証できない仕組み――美原区の「ゼロ票」事件は、そうした構造的な弱点を静かに告発し続ける事例になっています。出典:日本共産党大阪府委員会: 投票したのに「山下票(参院選比例票)ゼロ」 私の票はどこへいった 堺市美原区 投票者が選管に解明要求 (元記事・資料を見る) -
記者クラブと政権の癒着は「不正選挙」を見えなくするか日本の報道制度を語るとき、避けて通れないのが「記者クラブ」です。記者クラブは官庁や自治体などに常駐する大手メディアの記者で構成され、会見やブリーフィングへのアクセスを事実上独占してきました。
その結果、本来は権力を監視すべきメディアが、取材の便宜と引き換えに政権との「持ちつ持たれつ」の関係に陥りやすいという批判があります。
記者クラブが閉鎖的であるほど、そこで共有された「公式ストーリー」がニュースの基調になります。フリーランスやネットメディアが選挙の不正や不透明な開票手続きに疑問を投げかけても、それがクラブ外からの声であれば、主要メディアのニュースにはほとんど乗りません。
こうして「権力側に都合の悪いテーマはそもそも大きく報じられない」という、事実上の“サイレント検閲”が働きやすくなります。
報道の自由度ランキングで、日本は長年G7最下位レベルに低迷しており、その要因の一つとして記者クラブ制度が名指しされています。
アクセス権が一部メディアに集中することで、選挙制度の欠陥や、開票をめぐる不信、選挙管理委員会への批判といったテーマが十分に掘り下げられず、有権者の「知る権利」が制約されるからです。
さらに、政権や官庁からの広告・情報提供に依存する構造は、メディア側に「波風を立てない自己検閲」を促します。
選挙をめぐる疑惑や統計の不自然さを深掘りすると、出入り禁止や情報締め付けのリスクがあるため、「触れない」「一度だけ触れて終わり」といった報道姿勢が習慣化しやすいのです。
もちろん、記者クラブには情報の一元的提供や取材ルールの整理などの利点もあり、「一概に悪とは言えない」という反論も存在します。
しかし、公正な選挙を求める立場から見れば、「選挙制度や開票プロセスの監視役」であるべきメディアが政権・官僚機構と心理的にも構造的にも近づき過ぎていないか、常に警戒する必要があります。
不正選挙の有無そのものは、証拠に基づいて冷静に検証されるべき問題です。
その前提として、少なくとも「疑惑を提起し、検証を求める声」を封じ込めない開かれた報道環境――記者クラブの開放、フリーや地方メディアの参加拡大、会見の全面公開配信など――を整えることが、公正な選挙の最低条件の一つだと言えるでしょう。出典:Japan In - depth: 記者クラブ制は言論統制 (元記事・資料を見る) -
甲賀市開票不正事件の概要滋賀県甲賀市では、2017年衆議院議員総選挙の開票作業中に投票総数が合わなくなった際、幹部職員が不足分を未使用の投票用紙で水増しし、白票として投票箱に混入する不正を行ったとされています。
さらに、本来は開票・集計されるべき投票用紙の一部が未集計のまま残っていたにもかかわらず、幹部の指示により自宅で焼却されるなど、有権者の投票そのものを抹消する行為が組織的に行われました。
これらは内部通報によって数か月後に発覚し、関係した幹部職員らは公職選挙法違反で有罪判決を受け、市から懲戒免職などの処分を受けています。
この事件は、票数が合わなくなったときに「隠す」方向に動いてしまう組織文化と、外部から開票過程を検証できる記録や監視がほとんど存在しないという、日本の選挙管理の構造的な弱点を示しています。
票の出入りを第三者がチェックできる仕組み、全ての投票用紙が最後まで追跡可能であること、そして不正・ミスが起きたときに隠さずに報告できる制度設計が、公正な選挙のために不可欠だと強く示す事例です。出典:焼き捨てた400票 前回衆院選で開票不正 元甲賀市課長の悔恨 (元記事・資料を見る)